高タンパクペットフードのイメージ

高タンパクペットフードについて

高タンパクペットフードの利点と科学的根拠

消費者とメーカーの背景

消費者は一袋で済ますことができるペットフードの便利さを求め、ペットフードメーカーは、コスト削減のために、安上がりな穀類からカロリーを得ようと考え、70年ほど前に初めて穀類がペットフードに含まれるようになりました。米や小麦などの穀類は、低コストでカロリーを供給できますが、炭水化物含有量が高いと、犬猫が肥満や糖尿病、腎結石・ストラバイト結晶、問題行動、アレルギー、皮膚・被毛疾患、その他、数々の健康問題を引き起こす一因となります。

高タンパク食の誤解と科学的証明

高タンパク食は腎臓に悪影響を与えるという誤解があります。おそらく、昔は、腎臓病を患っている患者が低タンパク食(低窒素)に制限されていたことが一般的だったために、そのような誤解が生まれたのでしょう。その後、腎臓病を患っている患者にとって、問題なのはタンパク質の質であって、量ではないということが科学的に証明されています。良質なタンパク質は、消化もよく、窒素副産物も少ないのです。

犬猫の進化と食事の適応

犬猫は、穀類製品を食べるように進化しているわけではありません。犬は、比較的消化器系が短く、炭水化物を効率的に消化するのに必要な酵素が不足しており、元々、タンパク質の多い食餌を代謝するように進化してきました。したがって、人間が食べても大丈夫な肉や野菜、果物をベースにしたグレインフリーで炭水化物の少ないフードが犬猫の食餌に最も適したフードなのです。

灰分と尿路疾患の関係

なぜ、ペットフード中の灰分を気にしなければならないのでしょうか?そもそも灰分とは、物質中のミネラル成分です。犬猫のフードについて言えば、“灰分”とは、マグネシウム、カルシウム、リン、鉄、銅などのミネラル成分を指します。成分分析表では、各ミネラルの含有量(パーセンテージ)を示しているわけではありません。したがって、灰分分析表でそのフードのことがわかるというものではなく、また、猫泌尿器症候群(FUS)のような尿路感染症の一因となることもわからないのです。

正しい尿路疾患の予防法

尿路疾患はどのように予防したらよいのでしょうか?完全な肉食動物に穀類中心のフードを与えることが、一番尿路結石症に罹りやすくなる要因であることが証明されています。長い間脱水を起こすと、尿が濃縮され、腎臓にかなりの負担をかけます。ペットに質の悪いフード(肉の代わりのタンパク源としてコーンが含まれているフードなど)を与えていると、毒素が溜まり、尿路系に過剰に排泄負荷がかかってしまいます。

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